家族信託の費用と相場|アパート経営の大家さん|認知症発症

家族信託の費用は、相場でどの位かかるのでしょうか?費用をかけてでも家族信託を行う理由とは何でしょうか?様々なケースで考えてみようと思います。

家族信託とは

家族信託は、財産を持つ人がなんらかの理由で意思表示ができなくなった場合に備え、財産の管理権を信頼できる家族に託す制度です。

例えば賃貸アパートを経営している大家さんが痴呆症と診断されると、アパートの管理に必要な契約や、銀行から預金を引き出すことができなくなります。そうなる前に、財産そのものではなく、財産を管理する権限を息子や娘などにあらかじめ信託しておきます。つまりハンコを押す権限だけを家族に託すという制度です。

受益権はそのまま大家さんに残してあるので、アパートの家賃収入はこれまで通り大家さんに入ります。

家族信託の費用

土地が1.5億円、建物が5000万円の場合、家族信託に必要な費用は約270万円です。資産総額2億円に対して約1.4%ですから、結構な金額ですね。

家族信託にこれだけ大きな金額をかけてでも、守りたいもの、回避したいことがあるのです。

家族信託で守れるもの・回避したいこと

アパートの大家さんが一番怖いもの

アパートの大家さんが一番怖いのは、家賃収入が入ってこないことです。滞納もそうですが、今の入居者が退去して、新しい入居者が入ってこない、つまり「空室」が怖いのです。

空室がある間は、その空室からは何の利益も得られません。人が住まないと、換気が滞り、湿気が溜まり、お部屋がだんだんと傷んできます。傷んだお部屋を貸すわけには行きませんから、時々換気をするなど、管理の手間がかかります。

そして毎年発生する固定資産税。固定資産税は土地と建物にかかりますので、そのお部屋が空いていても必ず発生します。そのお部屋からの賃料を充てようとしていたのに、その賃料が入ってこない。これは大家さんにとっては恐怖でしかありません。

アパートの修繕も、費用を銀行からおろすこともままならない・・・

アパートは定期的な修繕が必要になります。階段の金属部分が錆たり、屋根が腐食して雨漏りが発生したり、外壁の塗装がはがれて壁が傷むなど、一戸建てなら家主がやらなければならないことを、アパートの場合は大家さんがやらなければなりません。

もちろん大家さん本人が足場を組み、塗装をするわけではなく、業者に頼むことになるのですが、問題は大家さんが認知症を発症してしまった場合です。

認知症の程度にもよりますが、認知症を発症してしまうと、意思表示ができないとみなされて、業者との契約ができなくなります。

仮に契約ができたとして、その支払は大家さんが銀行からお金を降ろしてお支払いしたり、振込でお支払いを行うこととなりますが、認知症を発症してしまうと、銀行からお金の移動もできなくなります。

息子や娘に迷惑をかけ続けることに・・・

修繕業者との契約はできない。銀行からお金は降ろせない。アパートは朽ちていく。入居者は退去していく。新しい入居者は入ってこない。でも固定資産税は払わなければならない。

これって怖いですよね?わが身に置き換えてみれば、とても怖いです。認知症発症後、亡くなるまで息子や娘に迷惑をかけ続けるだけの人生なんて・・・。

家族信託で悩みを解決

アパート経営をされている大家さん。もし認知症を発症した時に備えて、家族信託を検討してみませんか?信頼できる司法書士の先生におつなぎします。

大切な息子さん、娘さんが後で困らないように、しっかりと備えておきましょう!

 

 

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