家族信託の費用を節約できるか?

家族信託の費用は、弁護士や司法書士など、法律の専門家にお願いすると、最低でも30万円で、不動産を持っていたり、会社を経営していたりすると、100万円を超える金額になることもめずらしくありません。では家族信託の費用を節約することは可能なのでしょうか?

家族信託とは

地方都市の駅前で賃貸マンションを経営している大家さんがいたと仮定します。家族で住むようなファミリータイプではなく、単身赴任の方が住むようなワンルームが50部屋あるようなマンションです。地方都市の駅前という事もあり、毎年の固定資産税はかなりの金額になりますが、単身赴任の方々による利用で部屋はほぼ満室状態なので、収益は大きくプラスとなっています。

しかし大家さんは高齢で、いつ認知症を発症してもおかしくない年齢です。もし認知症を発症してしまうと、大家さんの名前でマンションに関わる契約ができなくなってしまいます。例えば新たな入居希望者が来たとしても、賃貸契約ができなくなります。定期的に行う修繕や外壁塗装の契約も、同様に難しくなるでしょう。

マンションの老朽化が進む、しかし修繕ができない。退去者は出るけど、新たな入居者が入ってこない。それでも固定資産税は容赦なくのしかかって来る。大家さんが認知症発症後の対策をせずにいた場合、大家さん本人やそのご家族は、このような困った状態にすぐに追い込まれてしまいます。

ここで大家さんが、マンションの管理権だけを他の誰かに託していたらどうなるでしょうか。例えば息子に管理権だけを託しておけば、修繕や塗装、賃貸契約は、大家さんの代わりに息子が行うことができます。大家さんが息子に託したのは管理権だけで、受益権はそのままですから、家賃収入はこれまで通り大家さんに入ります。息子は大家さんから受益権はもらっていないので、大家さんがご存命の間は相続税は発生しません。

これは家族信託を活用した一例ですが、これまで相続、遺言、成年後見制度などで解決できなかった様々な問題を解決できるのが家族信託です。もちろん家族信託と言っても万能ではありませんので、個別のケースに応じて遺言、成年後見制度なども組み合わせながら活用していく形になります。

家族信託の費用

ざっくりとした金額ですが、土地が2億円、建物が3億円と仮定して、家族信託費用見積シミュレーターで計算してみると、家族信託の費用は以下のようになります。単位はいずれも万円です。

土地評価額 20000
建物評価額 30000
金銭 0
土地、建物、金銭の評価額合計 50000
①家族信託設計コンサルフィー 250
②不動産登記費用 10
③登録免許税(土地)(土地評価額×3/1000) 60
④登録免許税(建物)(建物評価額×4/1000) 120
⑤消費税=(①+②)×10% 26
⑥公証人費用 20
⑦税理士税務チェック費用 10
総合計(①+②+③+④+⑤+⑥+⑦) 496

家族信託費用見積シミュレーターは↓こちら↓です。

家族信託の費用を節約できるか

家族信託の費用を節約するとしたら

先ほどの例で家族信託の費用を見て頂くと、家族信託の費用として約500万円もの費用がかかることがわかります。この中で、節約ができそうな部分はどこでしょうか?

最大限節約するなら、一番金額の高い①家族信託コンサルフィーを節約することです。この部分がご自分でできれば、半額の250万円まで落とすことができます。では①家族信託コンサルフィーの部分を専門家に任せず、DIYできるものなのでしょうか?

家族信託はDIYできる?

例えば家電メーカーの設計部門に配属されて、ドライヤーの設計を任されたと仮定します。ドライヤーは風を送るファン、熱を発するヒーター、スイッチ、電源などで構成されています。構造としては単純で、設計も難しいものではなさそうです。

スイッチを入れると、ヒーターが温まり、同時に送風が始まります。吹き出し口から温かい風が出てきて、髪を乾かせるようになります。ここで、突然ファンが故障したとしたらどうなるでしょうか?ファンが停止したら、送風による冷却ができなくなり、ヒーターは熱くなる一方です。お子さんが洗面所でドライヤーを使っていて、急に風が出なくなる、あれっ?風が止まっちゃった、どうしたんだろ、お母さんを呼んで来よう・・・その数分間に、ドライヤーが触れないほど熱くなり、ついには周囲のタオルに燃え移る・・・なんてことも考えられますよね。

そうならないように、ファンが止まったらヒーターも止まるような回路にしておくとか、サーモスタットと呼ばれる部品を入れて熱くなり過ぎないようにするとか、何かあった時でもちゃんと対処ができるようにしておいたり、問題が大きくならないようにしておくのですね。

このように構造としては難しくはないドライヤーであっても、細心の注意が払われて設計がされているのですね。

家族信託をDIYできるのでしょうか?法律の専門家であっても、家族信託は設計がかなり難しい分野です。相続や事業承継、土地や建物、株式、保険など、幅広い知識と経験が必要な分野です。考慮の抜け・漏れがあれば、後から無効になってしまうこともあります。法律の専門家でない方がDIYできるかというと、できなくはないと思いますが、かなり難しいことはご理解ください。

家族信託をご希望の方は、一度ご相談下さい

家族信託にご興味がある方は、下記フォームに必要事項を入力して、ご送信ください。家族信託の専門家である司法書士の先生におつなぎします。

 

 

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