家督相続はいつまで?制度、読み方、そのレキシを簡単に説明

「家督」とは何でしょうか?何となく長男が商売を継いで、次男が外に働きに出て、長男の長男がさらに商売を続けていく。家督にはそんなイメージがありますが、その由来や歴史について調べてみました。

「家督」の読みかた

「家督」と書いて「かとく」と読みます(うちのダンナ様のご親戚は「かどく」と言っていましたが、正しくは「かとく」ですね)。

「家督を継ぐ」とか「アンタ家督だろ!しっかりしろ!」のような使い方をするようです。

家督とは?家督制度とは?レキシを簡単に説明

家督とは何でしょうか?Google先生に聞いてみた所、以下のように教えてもらいました。

  1. 相続すべき家の跡目。また、跡目をつぐ者。あとつぎ。
  2. 旧民法で、戸主の身分に伴う権利と義務。戸主の地位。

旧民法という、昭和22年まで運用されていた、今の民法になる前の民法で制定されていたのだそうです。

昭和22年というと、70年以上前のお話。戦争が終わって、戦後の復興に向けて、「産めよ増やせよ」を合言葉に、多くの方々が生まれた年代ですね。今の70歳、80歳の方々が生まれた時代です。

家には家の長(家長)がいて、その人が一族のすべてを取り仕切る、そんな制度だったようです。今でこそ夫婦二人に子供一人で、両親とは同居しないという「核家族化」が進んでいますが、当時は大家族で、曾祖父や曾祖母、伯父伯母、叔父叔母、いとこに至るまで、広い家に同居していたのでしょう。

大家族で楽しいかもしれませんが、プライバシーがないのは、年頃の女の子にはちょっとキツいかもしれませんね。

家督を継ぐ~家督相続制度とは

家督の人には、強い権限があったそうです。家族の住む場所、結婚する相手など、すべて家督が取り仕切ったのだそうです。今ではとても考えられませんが、当時はそれで成り立っていたのですね。

財産や事業は、家督となる人がすべて相続していました。今のように妻に半分、子にはそれぞれ均等割りという感じではなく、家督となる人の総取りだったのです。

このように、家督になった人には強い権限が与えられ、財産や事業を総取りするのが当時の法律だったのです。

もちろん権利ばかりではなく、それなりの果たすべき義務も背負わされます。家族全員を扶養する義務があり、その家を存続させる義務がありました。事業を行っているならば、事業を発展させる義務もありました。

現代と比べてみると、家督となった人の権利と義務の大きさに、鳥肌が立つ思いです。家督となった人のプレッシャーはいかばかりだったでしょうか。

家督相続はいつまで

現代の家督は、法律で定められているわけではなく、考え方だけが残ったという感じですね。それこそGoogle先生が言うように「跡目をつぐ者、あとつぎ」です。

私の町内を見渡しても、クリーニング屋さんや写真館、ガラス屋さんなどの事業は次男や三男が継いで、長男は役所や銀行勤めという家が結構あります。それだけ時代が変化してきているのでしょうね。

法律としては廃止された家督相続ですが、目には見えないけれど、形を変えて続いているのですね。

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